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ニュースタート関西掲示板より（G）もう一つの働き方

1）ソ連「社会主義」をどう捉えるか

　権力をとった人間は腐敗する、と言うのが人間の本質で、社会主義もこれに勝てなかった、という理解でよろしいでしょうか。私は社会主義の敗北は、政治権力をとってその力で商品経済を廃止しようと言う戦術が正しくなかったと考えています。商品と貨幣は商品所有者の無意識のうちでの本能的共同行為で支えられているいるので、これを意志の力で廃止しようと言う試みは所詮無理だったのでしょう。
　では社会主義の試みは無駄だったのでしょうか。私はそうは思いません。ソ連や中国で革命が起きたことで資本主義も変化しました。その体制をドンドン社会化せざるを得なくなったのです。その結果現代では資本主義社会の中で次世代の社会システムが形成可能になっています。権力をとらないと社会を変えられない、と言う事ではなく、社会をドンドン変えていける時代になっているのですね。そしてこの社会を変えていく活動は非常に多様になっています。というような事を私は考えています。[2003/02/20 22:43:10]

2）「人間の本質」

　いかにも偉そうな口調で書き込みますが許して下さい。
　人間が作った社会的なものには大きく分けて2種類あります。一つは合意の上で作った物で、意図的に変更できるものです。もう一つは人間が作っているにもかかわらず、意図的に変えられないものです。社会や言葉や商品が代表的なものです。人間がこれらのものを作り出す際に無意識が大きい役割を果たしています。ここで言う無意識はフロイトのいう無意識ではなく物や他者に自分の意志を宿すと言う事であり、逆に言えばそれらに意志支配されていると言う事です。
　社会の場合ミードが言うように他者の態度を取得するという形で意志支配が有ります。言葉の場合は意味を音（聴覚印象）に託す事で、一般的な記号に意志を宿さねばなりません。具体的な内容を一般的な形式で表現しなければならないのです。商品の場合その価格は市場の指示する所にしたがって決めざるを得ません。
　さらに現代社会の主人公であるお金はなんと商品所有者達が商品を売りに出す、という行為の裏にある、単一の商品（金属の金）で全員が自分の商品の価値を表示するという無意識のうちでの本能的共同行為によって日々作り出されています。
　だから「人間の本質」を意志支配されている事に求めれば、gonnの言うとうりです。でも私は意志支配される事で社会も言葉もお金も商品も続いているのだが、これがいやだ、という所に人間の本質を求めたい。その時に問われる課題は、無意識のうちに意志支配されているという現実とどう向き合うかと言う事ですね。私の解は無意識が働けないような状態を迂回して作り出すと言う事です。[2003/03/16 01:15:58]

3）NPOとワーカーズ

　NPO法人も1万団体を超えたと報道されていましたね。私の見る所行政から仕事をもらっている法人はたいてい行政の下請けをやらされているように思います。NPOエリートではなくて行政の二軍ですね。多分行政から独立している法人のほうがまともな仕事が出来るような気がします。これは社会学的調査をした訳では有りませんので、間違っているかも知れません。識者の意見を聞きたいところです。それよりも私は知的エリートが主導的な役割を果たせないような時代が訪れているような気がします。その結果知的エリート層が退廃してきているのですね。エリートが大衆を指導するという図式が崩壊しているのです。今は目立たないが、ワーカーズコレクティブで新規事業を開拓していっている一群の人々が指導性を発揮するのではないでしょうか。時代は生産の仕組みが変化する所に来ており次世代の生産の仕組みを生み出す人々が主導権を握るでしょう。行政（官僚）や知的エリートは生産のシステムの寄生者です。だから生産のシステムが変化にさらされるときには指導性が発揮できない。狼さんはこの寄生者たちの動向しか見ていないように思います。知的エリートとしてではなく、一介の働き手として「もう一つの働き方」を実現する事が、1万のNPO法人の活動よりも先駆的だと私には思われます。[2003/03/16 00:29:03]

4）個の自立を土台にした協同

　私の意見は「もう一つの働き方」では精神労働と肉体労働との対立が止揚される事になる、と言う事です。だから知的エリートのあり方が変わり、寄生者にはならないのですね。あなたの言う個人的な見解だと知的エリートも寄生しようがありませんね。たまたまNAMの人と話した事があり、そのとき共同体に非常にアレルギーを感じておられると言う事を感じました。「共同体」という言葉自体に違和感を感じられているようでした。でも今の日本ではそんなものはないのですから、個の自立を土台にした協同が問題になっていると思います。「もう一つの働き方」はこれを目指していると思います。[2003/03/26 23:42:21]

Date: 2006/1/5
Section: 現場から2
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