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現場から5: 第1回政治・文化講座レジュメテーマ　女性学の到達段階と家族問題の解決の方向

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現場から三つの研究会での報告のレジュメを以下で紹介します。5月から一ケ月の間に作成したもので、多少の重複があります。

第1回政治・文化講座レジュメテーマ　女性学の到達段階と家族問題の解決の方向

2004年5月8日

第1章　女性学のキーワード

1）フェミニズム

＊フェミニズムとは何か

（偏見のたぐい）「女は差別されていると叫ぶ人」「男性排除思想でしょ」「夫を尻にしくんでしょ」「イデオロギー色が濃くて大学では学問研究としては適さないでしょう」「フェミニストはこわい」etc。

（江原由美子の説）「フェミニズムとは、女性という性別を持つ人々が被っている様々な不平等な状態を是正し、女性が、男性と同等に、個人として自己の意思に基づいて自分の行為を決定し、社会的生活形態を選択できるような社会を求める社会思想である。男女平等思想、あるいは女性解放思想などと訳される。」

（国信潤子の説）「まず、女性が主体的に語り、その経験を意味あるものとして認識すること。次に現代の社会においては女性、男性の間に社会的、構造的差別があり、女性が劣位に置かれていることを事実として認識すること。さらにこの構造的女性差別は法制度によって規範とされ、『自然』のこととして行われている。最後にこの性差別的社会に異議申し立てをし、それを変革すべく行動すること。」

＊フェミニズムの多様性

第一波。ブルジョア・フェミニズム、社会主義フェミニズム。

第二波（1970年代）。ラデイカル・フェミニズム、マルクス主義フェミニズム、エコロジカル・フェミニズム、ポストモダン・フェミニズム。（こういう分類は有害できちんとそれぞれの本を読むことが必要という人もいる）。

＊第二波フェミニズムの発見したもの

（1）平等価値。形式的平等から実質的平等・結果の平等の主張へ。
（2）自立と社会参加。経済的・生活的・精神的の三つの自立論から、性的自立の権利の優位へ。社会参加も決定権の場への参画へ。
（3）近代社会システムの組み換え。性別役割分業を性差別の原因と捉え、男女共働・共生社会システムを脱・性別分業化、脱・近代家族化の社会システムとして構想。
（4）人権概念の再構築。抽象的人権概念から、性的自立権、性的自己確立権、自己決定権さらにリプロダクティブ・ヘルス／ライツといった、女性の身体の性と生殖を軸とする新たな人権概念へ。
（5）解放への志向性。差別からの解放も、公的領域から私的領域に転じ、内なる呪縛からの解放を問題化。自分らしさの価値、アイデンティティの自由、自己決定など。
（6）「われわれ女性意識」の限界。女性という共通基盤の解体、差別の実感の共有が困難に（第三世界の女性と日本の女性の関係）。

＊1979年国連総会で女性差別撤廃条約を採択

　固定的性別役割分業そのものが女性問題を生み出していることを指摘しその変革を求めた。ポイントは三つ。「性的役割分業」に起因する「男性支配」の打破、女性の人権確立、女性問題の南北構造の打破。

＊日本の取り組みの問題点

　個々の場面での進展は見られるが、全体としての性別役割分業の打破にはつながっていない。地域での福祉の仕事作りには性別役割分業の補完になっている。女性会議も行政の下請化が見られる。女性の人権確立の取り組みは弱い。南北問題はもっと取り組めない。

＊フェミニズムの目指す社会

（江原由美子）個人を尊重する社会。「それぞれの個人の自己認識や社会認識を尊重し、個人の尊厳を尊重する社会。女性が、女性というだけで、特定の職業に就けなかったり、不利な賃金に甘んじざるをえなかったりすることがない社会。……」
（金井淑子）女性行動計画の指針。
（1）日本型福祉観（家族を福祉の含み資産と見る）と世帯主義イデオロギーの二つが女性の個の自立に立ちはだかる壁であると認識すること。
（2）家庭福祉・私的福祉から、公的・社会的福祉へ。（人間の）再生産の社会化のあり方を示すことが必要。
（3）財政基盤確立のため、女性の社会的費用負担を考慮すべき。
（4）そのためには、女性の労働権の確立と男性の再生産権の確立との両面からの取り組みが必要。
（5）雇用の場での実効性ある平等の実現に向けた取り組み。
（6）縦割り行政の枠組みを超えた総合政策が必要。
（7）市民自治・自立的な市民セクターの育成。
（8）新たな人権概念を、女性の権利と在日女性の基本的人権の保障でもって確立する。
（9）開発と女性というテーマでの対応の遅れを取り戻す。

2）ジェンダー

＊ジェンダーとは

（三宅義子）「生物学的セックスと区別して社会的、文化的に構築された女性性、男性性にジェンダーという言葉をあてはめたのは女性学の功績である。これによって社会科学が依拠していた家族・女性・セクシュアリティ＝私領域、政治・経済＝公領域の問題という二分法は使えなくなり、同時にジェンダーは階級、人種、民族（エスニシティ）と肩をならべて社会科学に不可欠の分析道具になった」「ジェンダー概念は、たんに性差が作られるという意味ではなく、性差が非対称的に作られるということに力点がある。つまり、男性的なるものに優位性が与えられ、女性性が劣位に置かれるということ、その結果、男と女の関係は支配・従属の権力関係になるわけだが、そういう男女の性差が作られる構造を分析するための道具がジェンダー概念なのである。性差別撤廃をめざす運動のなかからジェンダー概念が生み出されたゆえんである。」

＊ジェンダーフリー論をめぐる混乱

（伊藤公雄）「ジェンダーの縛りから自由になった男だから、女だから、という固定的な性別にとらわれない状況を意味する言葉として用いられる。ジェンダーフリー社会を生み出すためには、個々人の意識のなかに深く根付いた男女の二項図式の発想を根本的に変革し、個々の個性を尊重する意識づくりが必要である。」これに対して「ジェンダーフリーは性差の否定」という事での反対論が起きる。
（三宅義子）女性学よりもジェンダー学の方が価値中立的で大学でもジェンダー学の方が好まれるようになっている。「ジェンダーを、男らしさも女らしさも作られるもの、という意味に限定して使うことで不平等の問題を回避し、パートナーシップという言葉で男女関係の現状を維持したまま女性の社会参加を推進していこうとする国家の意図は明らかではないか。」

3）アンペイドワーク

　日本では家事労働がアンペイドワークの代表例とされ、そして主婦の経済的自立を求める立場からペイドワークに向かう方向での議論が多かった。でも、もっと別の観点からアンペイドワークを捉え、ペイドワークとアンペイドワークの男女間での再配分が問題となって来ている。この点については次回に取り上げる。

4）ケアの経済学

「ケアレス・マン」モデル＝男性稼ぎ手モデルの批判とそれに代わる人間像の提起。これは次回の講座の課題。

第2章　女性と労働

1）男女雇用機会均等法から男女共同参画社会基本法まで（久場嬉子）

＊20年の光の面

　1985年男女雇用機会均等法の成立。
　以降20年の変化、女性雇用者数1,548万人から2,168万人へ。雇用者全体に占める女性の割合35.9％から40.4％へ。
　1990年代。雇用や労働をめぐるジェンダー平等問題への視点の深まりが見られるように。
　　育児・介護休業の制度化。
　　パートタイム労働法の制定。
　　ILO第156条約（家族的責任条約）の批准
　1997年改正男女雇用機会均等法制定（99年施行）。雇用における女性差別の廃止と「女性のみ保護」の解消。
　1999年男女共同参画社会基本法制定。「労働をめぐるジェンダー差別の解消をより広く社会制度の見直しのなかで捉え性別分業の社会システムや諸慣行の見直しに結び付けることが出来るようになったといえる。」「日本でも政策のあらゆる領域にジェンダーの視点をという女性政策の重要性が、少しずつながら確実に浸透してきている。」

＊20年の影の面

　90年代はジェンダー平等を推し進めるさまざまな政策的、法制度改革への大きな転換点であった。しかし同時にこの過程は、日本経済が、バブル景気から長期不況へと反転した時期だった。経済のグローバリゼーションの進行に伴う競争の激化、リストラの進行、かってない失業率の増大、労働条件の急激な悪化、これらは女性の労働環境にも深刻な影響を与え、ジエンダー平等の推進や労働福祉の改善にとって、逆にネガティブな動きが強まっている。
　女性非正規労働者の著しい増加。2003年で女性労働者の50.6％は、パート、アルバイト、契約や派遣などの非正規労働者。パートタイム労働法もこれらの不安定で低賃金なパートの労働条件を改善するには有効ではなく、2003年から完全施行された改正育児・介護休業法も非正規労働者を適用外としている。正規の女性労働者の権利や保護が拡充される一方、それから外れる非正規労働者が増大するという、深刻な女性労働の二極化が進んでいる。
　しかもこの非正規労働者の増加自体政府の経済政策の基調となった労働市場の流動化政策によって推し進められたため、女子保護規定の解消や均等法の改正自体、経済の再活性化のための「構造改革路線」の一環として位置づけられ、まず企業の活性化が最優先の政策課題とされ政府はその処方箋と活路を、労働市場の流動化を推進する規制緩和に求めた。

＊問題点

　政府の構造改革案（1996年）には女子保護規定の解消や裁量労働制に関する規制緩和と変形労働時間制の一層の弾力化、有期の労働時間の制限の緩和や労働者派遣事業の対象業務の規制自由化、などが盛り込まれ、これらはこの5年間に相次いで法制化された。
　しかし、もっぱら市場化と規制緩和を推進する経済政策は、雇用におけるジェンダー平等の確立や、男女がともに仕事と家庭を両立させ得るような新しい保護や規制の確立を目指す女性性策の課題と整合せず、新たな矛盾をつくりだしている。

＊問題点の例解

　女子のみ保護の解消について。二つの課題があった。一つは女性と男性を別々に扱うという従来のダブルスタンダードを無くし、労働法上両性を平等原則の下に置くこと、もうひとつはいいままで女性のみが負うものとしてきた家庭責任を、男女両性の責任とし、かつ公的にサポートする新たな「男女共通保護」、より広くは「新しい労働基準」を確立することであった。「新しい労働基準」は長時間労働の解消であり、従来の「ケアレス・マン」モデルに代わる新たな労働者像の確定である。

2）新しい労働基準と新しい労働者像

＊新しい労働基準のイメージ

　「ケアレス・マン」モデルは、男がフルタイムで働き女は家庭を守るというもので、一時期に支配的だった家族賃金がその経済的基礎となっていた。家族賃金が崩壊しつつある日本では、構造改革路線で、労働者の生活は切り捨てられてきた。（個人的には長期不況の原因はアメリカの国債に過剰投資していることと、労働者いじめにあると思っている）。
　「新しい労働者像」（1）女性も男性も、ともに有償労働へアクセスし、また家族ケアや家庭責任をシェアする。ながい労働時間を見直し、育児・介護時間の保障、さらに社会的なケア・サービスの供給が必要。（2）家庭責任を持つ労働者の仕事と家庭生活を両立させる方法として働き方の多様性や労働時間の柔軟性に注目する。男女が雇用を継続し、キャリアの発展を継続しながら家庭への責任を果たすことを可能にするための、正規雇用者のパート労働への移行やフレックスで働ける制度。条件は正規とパートの労働条件の均一化。（3）雇用の流動化はそのまま進めば労働者の権利を侵害する。したがって、それにブレーキをかける新しい形の柔軟性を開発する。標準的な雇用を想定するだけでなく、労働者が労働市場で底辺に追いやられる危険を減少させることが必要。

＊具体例

スウェーデン

1970年代に、近づく高齢社会の到来をふまえ、介護と子育てのための社会的インフラ作りに着手。男性稼ぎ手モデルを止め人材源を女性に求めた。フルタイム労働と均等待遇のパートタイム労働を徐々に整備し、他方で公的負担を担える女性労働を創出し公的インフラを充実させてきた。

オランダ

1880年代から労働時間の短縮とパート労働を取り入れたワークシェアリングで失業率を下げてきた。1996年「コンビネーション・モデル」には失業対策のワークシェアリングだけでなく、ジェンダー平等政策と新しい働き方の形成という目的が加わる。男性と女性の間の有償労働と無償労働の再配分を目指し、シングルマザーやファーザーにとってこそ適合的なモデルと考えられている。

日本

現状はスウェーデンやオランダとは大きく異なるが、介護の社会化の本格的開始という側面では70年代のスウェーデンの状況と同じであり、男性稼ぎ手モデルの綻びという面ではオランダが直面してきた問題状況と似ている。（私見によれば、根本的違いは主体的な運動体が脆弱であること。この点での補強が必要）。

第3章　家族と地域

　日本の場合家族は大きい資源であり、これを私有物として閉じてしまうのではなく地域に開いて地域の資源として活用することで「新しい労働基準」を創っていく方向性を促進できる。これも次回で取り上げる。

＊これまでの参考文献

　金井淑子監修『フェミニズムのめざす社会』（かながわ女性ジャーナルVOL.12,1994年）
　三宅義子著『女性学の再創造』（ドメス出版、2002年）
　伊藤公雄『男女共同参画が問いかけるもの』（インパクト出版会、2003年）
　久場嬉子論文『ジェンダー白書2女性と労働』（明石書店、2004年）

第4章　女性学への今後への期待と残された諸問題

1）女性学の意義

　今後の日本の法制度、税制、地域自治、企業の雇用システム、などについて政策的、施策的に問題を提起する際に避けて通れない。現状分析と未来のシステムの提案という点ですばらしい貢献をしている。

2）日本の現状の問題点

　先にも若干述べたが、現状分析と未来のジェンダー平等なシステムについては明らかに出来ているが、そこに到るプロセスと運動主体が明らかにされてはいない。このことの基本的な原因はジェンダー平等を実現しようという運動主体が、脆弱であることによる。ヨーロッパの諸国では労働組合と労働者政党の力が日本のようには衰えていず、また女性差別反対の課題にも取り組んでいて、運動主体として機能している。

3）問題点の解決の方向

　日本の労働運動の衰弱の原因を明らかにすること。労働運動以外の主体の形成の可能性について考えてみること。若者の保守化、自己神格化の解毒について考えること。これらについてはこれまでの政治・文化講座で研究してきた。

4）労働運動の衰弱について

　基本的には日本社会党の分裂と解体状況という要因が挙げられるが、この党は実は労働組合を支持基盤にしていて、大企業本工を基盤にした企業内組合が、高度成長期に労使協調路線を取ったことが社会党の解体の大きい原因となった。他方で日本共産党は今にいたってもソ連社会主義の崩壊の原因を解明できていず、伝統的な政治作法にとどまって、有効な問題提起を出来ないでいる。

5）ソ連は何故崩壊したか

　政治権力を獲らないと社会変革は出来ない、というマルクス主義のドグマが間違いであったことを示した。社会変革の目標は階級の廃止であり、そのためには商品・貨幣・資本の廃止が必要とされていた。ところが商品から貨幣が生成されるのは、商品所有者たちの無意識のうちでの本能的共同行為によるのだから、その廃止を意識的行為で行おうとすることには背理が含まれていた。無意識の行動を意志（政治や行政）の力で統制することは出来ない。商品や貨幣を無くすためには、それを生成している無意識の共同行為を発現させないような状態を迂回して作り出すことが必要だった。（例えば地域通貨は部分的にではあるが貨幣生成の共同行為への侵害を実現している）。

6）迂回路を創り出す新たな主体

　商品や貨幣の問題点は、それが資本を生成し、さらに信用制度を発達させ、今日のボーダレスな投機経済を創り出したことにあるが、その本当の危険性は人が意志をシステムに宿してしまい、理性的判断での行動を阻害してしまうところにある。いくらいい事を考えても実行できないというジレンマはここに起因する。とすれば雇われて働かず、創ったものを商品にしない、という生活のパターンにあこがれを持つ人が増えるのもうなずける。今のところ皆が皆こんな生活が出来はしないが、資本を生み出さないような働き方はじわじわと増えてきており、とりわけ地域自治の要の役割を果たせるところにまで到達しつつある。（NPOやワーカーズ・コレクティブなど）。

7）解放思想

　政治権力を獲得しないと社会変革は出来ないという立場からすれば、人々の政治意識を高める事が大切となり、高い意識を持った人を創ろうと努力する事になる。解放思想もその重点を人の意識を高める事に置かれてきた。でも迂回路を創り出す事が問われる時代には政治意識の高さだけでは意味のある活動は出来ない。今取り組んでいる事自体の方向性が直接的に解放へとつながっていないという事だから、「いま、ここで」の生活の意味を問う形での思想の転換が問われる。現状はどうしようもないことが判明し、将来のシステムも設計可能なのに「いま、ここで」の運動の支えを解放思想が提起できていないのだ。

8）新しい思考

　ケアの経済学は「ケアレス・マン」モデルを批判し「新しい労働基準」を提案している。これはこれで将来のシステムを設計するには欠かせない。「いま、ここで」に答えるためには、人々の社会形成についての考察が問われる。社会も貨幣と同様に、人々の間の無意識の行為によって生成されているに違いない。人と人の対面の場で社会は都度生成されていると考えてはどうだろうか。他者に対して人はお互いに一般的他者の態度を取得する事でお互いに承認しあうが、この時社会を生成しあっているのだ。早い話が流行は社会を緩やかに変えていくが、対面の関係で社会が都度生成されると考えると流行による社会の変化はうまく説明できる。また最近の高藤さんたちへのバッシングのケースも説明できる。彼女のイラクでのボランティア活動は、従来賞賛の的だったのに解放されて以降は、対面者が逆の立場を取り、高藤さんにとっては、対面者の取る一般的他者の態度が転倒したのだから、お互いに承認しあうには、自身が過去の活動を否定して今の世間一般の態度を示すことを迫られた事になる。こんなことは出来ないのが悩みだから、逆に相互承認を拒否し、対面者の態度の変更を迫るような働きかけを続けるほかない事になる。
　この意味で「いま、ここで」の主体とは対面関係で社会を生成できるという事との関わりで考えてみる必要がある。

9）運動の変遷

70年代初頭まで。

労働組合と労働者政党およびその同伴者としての学生が運動の主体となり経済闘争でも政治闘争でも大衆的な運動が展開された。階級意識が運動の支えであった。政治批判が運動の焦点をなしていた。

80年代半ばまで。

市民運動が中心になる。運動を支えた意識は多様化し、文明批判や、自己否定や、一人一人がいい事をすれば全体が変えられる、といったような、個人からの発想が中心になる。市民社会をよりよいものへするために行政に要求する事が課題に。

90年代から。

新しい社会運動の定着。その特徴を自己を事業体に組織した市民の運動と捉えたい。参加型の経済システムによる問題解決型の運動。地域自治を政治課題としてではなく、自らが実現している経済的なコントロールを基礎にして、経済と政治を社会に埋め戻す活動と考える。「もうひとつの働き方」の実現が主体形成の方法となる。

（第4章での提起はまだ未熟ですが、今回の1年間の講座で、もっと分かりやすく、かつ運動を支える考え方としてまとめたいと思っています。）以上