『ASSB』誌の発行についてお知らせします。
遅れていた15巻第4号は、11月19日付で発行しました。内容は「現場から」ということで、共生型経済推進フォーラムでの政策提言のための研究会についての記録文書の掲載です。
次号はハーヴェイの『新自由主義』についての紹介の前半で、12月中旬には発行します。
15巻3号は「デリダの記号論の起源」と「声と現象における記号論の問題点」という二つの論文でしたが、最後の詰めのところが未完成で、かつ当面手を入れる余裕はないので、この論文のHPへの掲載は見送っています。どうしても読みたいという方は、『ASSB』誌の購読をお願いします。手続きについては次のアドレスにメールをください。　sakatake2000@yahoo.co.jp

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2007/11/29

スロータウン富田の構想を募集します

Author: ebara (10:58 am)

設立発起人会では、スロータウン富田の構想を募集しています。以下に文書を掲載します。スロータウン富田はコミュニティですが地域限定ではなく、住所に関係なく関われます。皆さんのご協力をお願いします。

スロータウン富田の構想を募集します。

　　　　　　　　　　　　　　2007年11月　スロータウン富田設立発起人会

　
　このたび、コミュニティビジネスを作り出す新しいタイプのコミュニティを富田地域で作り出そうということになり、スロータウン富田設立発起人会発足の運びとなりました。
　①　スロータウン富田への期待
　②　スロータウン富田って何
　③　スロータウン富田をこのようなものに
　④　スロータウン富田でこんなことをやりたい
　などいろいろな問題意識を持ち寄ることから活動を始めます。スロータウン富田のとりあえずのイメージは発足総会の議案書などをご参照ください。

仮連絡先　高槻市富田町1丁目１３-２５　プラザ富田２０５
　　　　　　　　　　ＮＰＯ法人日本スローワーク協会
　　　　　　　　　　　　　　　　　　担当者　境　毅　080-3139－7820
　　　　　　　　　　　　　　　　　　Ｅメールsakatake2000@yahoo.co.jp

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2007/11/29

スロータウン富田設立発起人会の発足

Author: ebara (10:53 am)

メンバー制のコミュニティビジネス創出のためのコミュニティ、スロータウン富田の設立準備が始まりました。以下に発起人会発足総会について報告します。

スロータウン富田設立発起人会発足総会報告

　　　　　　　　　　　　　　2007年11月　スロータウン富田設立発起人会

2007年11月25日（日）午後2時10分より午後２時50分まで、高槻総合市民交流センターにて、スロータウン富田設立発起人会発足総会が15名の参加者でもたれました。
総会の進行については次の通りで、提案事項を可決し、代表者にスローワーク協会の宮地　剛理事を選出して散会しました。
①　特別講演　ぷくぷく福祉会　馬垣安芳さん
②　議長の選任
③　呼びかけ文の承認
④　スロータウン富田の構想についての報告
⑤　活動方針の承認
⑥　会則の承認
⑦　役員（代表）の選出
　決定された事項について、以下に報告いたします。

第一号議案　

呼びかけ文

スロータウン富田を設立しよう

　　　　　　　　　　　　2007年11月25日　スロータウン富田設立発起人会

　21世紀に入って、日本社会は根本的な変化を見せています。工業化による世界の工場の地位の獲得と、貿易立国は既に過去のものとなり、第三次産業が基幹になった高度消費社会に基づく金融大国の時代も過ぎ去って、いまや人々の社会的生活の解体という危機を迎えつつあるといっていいでしょう。
　国際的に見れば現在でも日本の経済的力量は相当なもので、多国籍化した日本籍企業の数と業績は人口比で見ても他の諸国を圧倒しています。しかし、グローバリゼーションの進行の中で、その経済的力量にふさわしい国民経済の発展や生活者の生活の向上が見られず、規制緩和と民営化によって、福祉国家に担われてきた住民へのサービスを市場化することでよしとする現在の政策は、社会的、経済的格差を拡大して行っており、この傾向が社会的生活を解体するような地点にまで進んでいっています。
　とりわけ貧富の拡大を生んでいる、労働ではなく「お金にお金を生ませる」システム（金融取引）の一般化と「金儲け第一主義」、さらに働く人々を取替え可能な「商品」とみて人間と見なさない大企業や政府の新自由主義に基づく政策は、若者たちに、社会を「非人間的な怖いもの」と見なす考え方を植えつけてしまっていて、社会的引きこもりや「ニート」が生み出されてくる背景となっています。
　NPO法人ニュースタート事務局関西は2001年に高槻市富田で共同生活寮を開いて以来「家族を地域に開く」という合言葉で、常に地域づくりを目ざしていました。2002年にスローワーク協会の前身である協同組合NSワーカーズが結成され、二つの団体の協力で、2004年に大阪府から地域通貨によるまちづくりの助成金を得ました。この資金でリサイクルショップを開店し地域づくりへの第一歩を踏み出しました。この経験からまちづくり、地域づくりには「場」が必要だということが判明し、コミュニティカフェの開発を決意し、立案から開店まで1年かけて2005年10月にカフェコモンズを開店させることが出来ました。このプロジェクトと並行してNSワーカーズを法人化し、2005年5月にNPO法人日本スローワーク協会となりました。
　このような時代及び主体的な経過を踏まえ、社会的生活解体の危機を逆手にとって、コミュニティビジネスを民間で開発していくためのコミュニティを発足させ、それによる新たな地域づくりを目ざして「スロータウン富田」設立に向けて地域の皆さん方に呼びかけることになりました。皆さん方にご賛同とご協力を呼びかける次第です。

第二号議案

スロータウン富田（コミュニティ）の構想について

１）スロータウン富田構想の背景

ａ)　大局的にみて
①　戦後成立した福祉国家の解体
　サッチャー（1979年）、レーガン（1980年）、中曽根（1982年）、　新自由主義化の政治の登場。
　イギリスはただちに福祉国家の解体を進めた。レーガンはインフレ抑制と労賃の切り下げへと向かった。中曽根の改革は中途半端に終わる。というのも日本は80年後半に世界一の金融大国となったことで改革の必要性が薄れたため。しかし日本では90年代後半から新自由主義化が進み、小泉がそれを完成させた。
②　これに対してどうするか
　福祉国家が国家として引き受けてきた福祉事業を、地域でコミュニティビジネスとして引き受ける。既成の自治会町内会ではこの役割は果たせないので、新たなコミュニティの設立が必要。従来日本では公共とは、国家や地方自治体の領域を指していたが、本来公共・公益性は民で実現すべき課題である。
③　EUの現状
　フランス　社会的経済、連帯経済が発達していて、社会的企業の活動が盛んである。これは住民の中に深く行き渡っている連帯感に基づいていて、日本ではこの基盤がないのでフランスモデルは空回りしそう。
　イタリア　地方分権が徹底していて、末端のコミューンでも財政を持っている。この強力な自治体と組んだ形でさまざまな社会協同組合が生長してきた。日本でも都市住民1万人を括ってコミュニティを作っているが、事務所の維持くらいの財政しか持っていない。したがってイタリアモデルも日本では難しい。
　イギリス　フランスやイタリアが新自由主義的改革を経験していないのに対してイギリスは1980年代初めにサッチャーによって福祉国家の解体がなされ、1990年代からそれに対する巻き返しがなされている。イギリスの社会的企業は、イタリアほどの財政的支援を受けているわけではなく、フランスほどの連帯感もない中でビジネスとして成功させてきている。イギリスモデルは検討に値すると思われる。
④　ラテンアメリカ
　ラテンアメリカでは長年の新自由主義化による社会の退廃に対して、反米政権が続々誕生し、新自由主義が荒廃させた社会の再生を図る動きが出てきている。ここでのコミュニティは、国家を作らないような枠組みで維持されている。

ｂ）主体的要因
①　カフェコモンズからスロータウン富田へ
NPO法人日本スローワーク協会は、引きこもり支援団体のNPO法人ニュースタート事務局関西が作り出した働く場を協同組合的に運営することをミッションに結成された。以降働く場を地域にも作り出そうということで、コミュニティカフェとしての位置づけでカフェコモンズを開店し、それに伴い光愛病院（精神科）の喫茶・売店事業を受託して、障害者と共に働く事業所を拡大してきた。いまや点から面への展開が可能となったという認識の下に、スロータウン富田（コミュニティ）の立ち上げを構想するに至っている。
スロータウン富田の「スロー」とは、根源的には進行しつつある地球生命体の消滅への動きをスローにし持続可能な社会を我がものにしたいという希求から発している。コミュニティであるということは、戦後に成立した福祉国家が解体の危機にある今日、まずは自らが寄ってたつ地域からビジネスの手法で問題解決を成し遂げていくという意志を託している。スロータウン富田は、社会的に不利な立場の人たちの就労や地域での生活をサポートする、メンバー制のコミュニティから出発する。地域のNPOや企業や事業所、行政や商店街の理解を得ながら、まちづくりのソフト面での構想を具体化していきたい。スローワーク協会にとってはまだ身近な問題となってはいないが、高齢者の生活を地域で支えることも課題となろう。おりしも、大阪には共生型経済推進フォーラムの活動が開始され、社会的経済を創出するための努力が重ねられている。このような大きい動きと連動しつつ、スローワーク協会としては、みずからの地域でのコミュニティ活動を開始する。まず、設立趣意書を作成し、スロータウン富田の準備会を立ち上げ、1年間の活動を経て、09年3月に設立していきたい。

２）スロータウン富田のめざすもの

ａ)　基本的目標
　障害ある人もない人も一緒に働ける働く場と、一緒に暮らせる地域をつくる。
　自己雇用（ワーカーズ・コレクティブ）というもうひとつの働き方を拡大し、福祉から労働へという困難な課題に挑戦する。それによって人づくり、仕事づくり、居場所づくりを実現する。
　シャッター街をさまざまなコミュニティビジネスの開発によってよみがえらせる。

ｂ)　具体的目標
スロータウン富田の設立。これによって、引きこもり、「ニート」、「フリーター」、不安定労働に従事している人たち、障害者を受け容れてくれる事業所をコミュニティの一員としつつ、社会的に不利な立場の人々への支援体制を構築する。それとともに、スロータウン富田の関係者による事業を開始し仕事場創出支援体制の永続化をはかる。

ｃ)　スロータウン富田の当面の具体的課題
①　スロータウン富田による相互扶助の遂行と拡大。自治体との役割分担の実施。
②　コミュニティカフェの地域住民による活用。
③　社交場としての銭湯とその付属施設の企画の作成及びその活用によるまちの活性化。
④　子育て広場などを高齢者の居場所と結びつけた異世代交流の場を創出する。
⑤　医者に頼らない健康づくりのための拠点施設の創出。
⑥　高齢者の生活をまちで支える仕組みの創出。
⑦　まちなかの農地を活用した都市型農業の開発。
⑧　コミュニティペーパーの発行。
⑨　コミュニティを結ぶ地域通貨のネットワークによるまちの活性化。

ｄ)　準備会での１年間の実施内容
①　まちづくりの媒介としてのカフェの研究と住民によるカフェ利用の実施。
②　まちのコア施設としての銭湯の可能性の研究と銭湯と付属施設を使った事業と活動の開始。
③　就労支援・仕事場作り支援のコミュニティについての研究と具体的活動の開始。
④　健康についての研究と種々の事業の可能性の研究、そして事業の開始。
⑤　子育て支援についての研究と、異世代交流の場の創出。
⑥　都市型農業の研究と、農業の開始。
⑦　地域通貨の可能性の研究と導入の準備。
⑧　スロータウン富田の設立趣意書の準備と設立総会の開催。準備会による年２回のコミュニティペーパーの発行。

３）スロータウン富田設立の日程
11月25日　スロータウン富田設立発起人会を発足させる。
　　　　　　コアとなる事業についてただちに活動を始める。
08年4月　スロータウン富田設立準備会の立ち上げ。
　　　　　　1年間の活動を経て
09年3月　スロータウン富田設立。

第三号議案

スロータウン富田設立発起人会の活動方針

１）スロータウン富田設立準備会の立ち上げについて（08年4月予定）
①　設立趣意書の作成及びコミュニティの規則の作成
　趣意書作成委員会を設けそこで検討する。
②　設立準備会議案書の作成
　事務局で検討する。
２）スロータウン富田の事業の先行実施について
　カフェコモンズの利用、ならびに銭湯利用計画については、発起人会で行うことが必要である。
　カフェコモンズの利用については従来どおりオブスペース担当とし、銭湯利用については、地域の団体や個人と協力して企画委員会を発足させこれにあたることとする。
　

第四号議案

スロータウン富田設立発起人会会則

（名称）
第一条　本会の名称は「スロータウン富田設立発起人会」とする。
（目的）
第二条　本会は、メンバー制のコミュニティである「スロータウン富田設立準備会」の立ち上げを目的とする。
（事業）
第三条　上記の目的を達成するため、研究会やワークショップを開催し、スロータウン富田設立趣意書、準備会規約などを作成する。またカフェコモンズの活用や銭湯の活用についての検討委員会を設け、活動を行う。
（本会の構成）
第四条　本会は目的に賛同する個人、団体から構成する。
（役員）
第五条　本会に代表を置く。代表は事務局担当者を指名することができる。
（運営）
第六条　本会の運営は団体が引き受ける事務局で行う。
（総会）
第六条　総会は発足時と解散時に行う。また会員が要求して代表が必要と認めたときに開催する。解散時はスロータウン富田設立準備会立ち上げ時、あるいは目的が達成されなかった時に実施する。
（会計）
第七条　本会の会計は事務局団体の責任において構成する。会費は無料とする。
（事業年度）
第八条　本会の存続は短期間のため、事業年度は発足総会から解散総会までとする。
（事務所）
第九条　本会は主たる事務所を大阪府高槻市富田町に置く。
（本会の設立）
第十条　本会は、設立総会での承認を経て、2007年11月25日より発足する。
付則
１．施行日　この会則は、2007年11月25日から施行する。

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2007/11/11

第十回文化知講座の報告

Author: ebara (9:13 pm)

今年の文化知講座はずっと哲学をやってきましたが、諸般の事情で、突然現状分析を始めることになり、11月11日にその第一回目としてハーヴェイの『新自由主義』（作品社）を取り上げました。
ハーヴェイの理論はなかなか面白いのですが、「略奪による蓄積」ということについては疑問を感じていました。この日の討論の中で、ハーヴェイが「略奪」といっているのは正しくは「収奪」ではないのかということになりました。略奪は泥棒によるそれも含まれますが，収奪は経済的方法による略奪です。今日ハーヴェイが略奪と呼んでいるのは、金融的方法という経済的な手段によるものですから収奪と言ったほうがいいということになりました。次回は12月16日を予定していますが、次回からは、「信用論研究会」という名称にしたいと考えています。何をやるかについてはこれから考えます。

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2007/11/05

ASSB発刊の遅れについて

Author: ebara (10:27 pm)

この場を借りて『ASSB』誌の読者への連絡です。
この1年間ずっと哲学、それもレヴィナスやらデリダといった読みとりにくいテクストを相手にしてきていましたが、諸般の事情から突然ハーヴェイ『新自由主義』の研究に転換し、まだ助走の段階で、とても文章化できる状態ではありません。それで普通なら出ているASSBはまだ影も形もありません。とはいえ年内に2冊は刊行しますのでしばらくお待ちください。
それにしてもハーヴェイという人は面白い人で、もともとマルクス主義とは関係のない地理学者だったのに、30すぎてから資本論を研究し、『資本の限界』（邦訳名『空間編制の経済理論』、大明堂）と『資本の都市化』（邦訳名『都市の資本論』、青木書店）という資本論の研究書を書いています。これらについては知っていましたが、その彼が『新自由主義』のようなすばらしい本を書くとはなかなか信じられませんでした。
しかしその後、『パリ　モダニティの首都』（青土社）とか『ポストモダニティの条件』（青木書店）のような本も書いていることを知って、納得です。そして資本論研究の二冊（この邦訳名はひどいものです）も読み直してみると、『新自由主義』につながる観点がそこにあることが分かりました。
そこで皆さんに言いたい事は、30すぎて資本論を研究しても無駄ではありません、ということです。

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2007/10/14

第18回公開講座報告

Author: ebara (11:08 pm)

10月14日の公開講座は、ネグリ・ガタリ『自由の新たな空間』、白井　聡『未完のレーニン』出版記念シンポジウムで、パネリストに、杉村昌昭さん、白井　聡さん、市田良彦さん、松井賢太郎さん、表　三郎さん、そして私、というメンバーで、伊吹浩一さんの司会でおこなわれました。
杉村さん白井さんは何度もしゃべっているということで簡単に口火を切ってもらい、市田さん、表さん、私、そして松井さんの順に話題提供しました。市田さんがレーニン主義は綱領と党組織と献身性といったイメージでもはや役に立たないという挑発的な問題提起があって、会場からの意見を拾う形での討論はその問題に収斂する形でおこなわれました。
この市田さんの問題提起に伴う議論については後日改めて討論会を持つことになっています。
私は共生型経済推進フォーラムで検討することになっている、信用資本論について、共同研究を呼びかけ、皆さんの賛同を得て意義ある一日となりました。私の提案についてはいずれこのＨＰでも公開します。

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2007/10/09

森　真澄さんの抗議文

Author: ebara (7:56 pm)

『「モモ｣と考える時間とお金の秘密』のシュタイナーについての記述について、森　真澄さんから抗議文が送られてきました。これについてのやり取りを｢大いに論争をー論争のページ」に掲載しました。森さんは掲示板にも「賃労働｣について書き込んでくれています。掲示板の記述だけでは良くわからないと思います。抗議文の方も読んでみて下さい。

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2007/10/07

第九回文化知講座の報告

Author: ebara (9:20 pm)

10月7日に行われた文化知講座の報告です。
今回のテーマはプラトンのイデア論でしたがハイデガーのギリシア哲学論になりました。
木田元の『ハイデガーの思想』（岩波新書）の第六章形而上学の克服を以前に読んで、プラトンを論じるにはハイデガーのギリシア哲学論を検討せざるを得ないと考えていました。
今回は木田の本と、ハイデガーの『カッセル講演』（平凡社ライブラリー）と、ハイデガーの『形而上学入門』（平凡社ライブラリー）を検討しました。ハイデガーの論旨はよくわかるがどこかに大穴が開いているという感じです。
ハイデガーのギリシア哲学論は、ニーチェ論と共に『ASSB』次号に文章化しますのでご期待ください。
文化知講座の次回はプラトンのイデア論ですが、天野正幸さんの『イデアとエピステーメ』（東大出版会）をテキストにします。

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2007/09/25

第17回公開講座：デリダについて語ろう：報告

Author: ebara (10:31 pm)

9月24日に行われたデリダ座談会の報告です。
いつもの4名で初期デリダについて議論しました。『フッサール幾何学の起源序説』『声と現象』『グラマトロジーについて』の内容紹介と批判的検討をしました。『情況』誌に掲載されるのをお楽しみにお待ちください。
座談会を終えた後の私の思いとしては、デリダは言葉を使えば形而上学に囚われてしまうということが分かったからには、自分自身が言葉を発してそうなるのですから、ヒヨットして自分自身の言説の批判をしているのかも知れないということでした。
次の企画としては、『マルクスの亡霊』の翻訳が10月には出るということですので、これを素材に来年春にやろうということになりました。

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2007/09/09

第八回文化知講座の報告

Author: ebara (9:12 pm)

9月9日に行われた文化知講座の報告です。
今回はグラマトロジー第二部、ルソー論を検討しました。後、ハイデガーやデリダに影響を与えているニーチェの「力への意志」を検討しました。
結論的に行って、グラマトロジーは失敗作で、その原因は言語の記号である（記号の記号）文字（エクリチュール）それ自体をを言語記号と考えてしまっているところにあるようです。
言語記号はパロールでもエクリチュールでもない、というソシュール説に従えば、パロールもエクリチュールも言語記号の記号です。言語記号の記号とは何か、これを明らかにすることが、デリダ批判になるでしょう。
さてもういい加減にデリダの斜交い議論には飽きたので次回はプラトンのイデア論に取り組みます。「プラトンのイデア論（上）」はこのＨＰでのヒットのトップで500ヒット近くになっています。その（下）を2回の講座で作成します。

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