第13回公開講座の報告

共生型経済推進フォーラム運営委員　境　毅

１）公開講座の報告
　私がフォーラム運営委員として司会して、「若者の労働環境」というテーマで若者たちのお話を聞く講座の二回目が行われました。
　３月２５日の午後１時から、３人の報告を受けました。
　最初に大阪大学で講師として働いていて、またNPO法人recipにかかわっている渡邊　太さんから「NPOで働くこと」というテーマで報告がありました。報告の中で自作のビデオ「資本主義とDIY文化」の発表がありました。DIYとは、Do　it　yourself．の略だそうで、消費者の文化から生産者の文化へというイメージです。大阪の南堀江にあるビルで若者たちがスペースを作って、自作のものを売ったり、カフェを開いたりしている空間を素材に、スタッフへのインタビューやご自身の分析が語られたりといったもので、結構硬派な渡邊さんの問いかけに答えるスタッフの柔らかさが印象的な作品でした。
　「資本主義とは何か」とか「革命についてどう考えるか」といった問いかけもあり、問われた側は、しばらく絶句、資本主義とは生活の前提条件でこれを革命するといったことは考えたことがないというつぶやきがありました。司会者としては、資本主義は無意識の領域で作られ維持されているシステムで、従来の革命論は、これを意志の力で（国家権力を握って）なくそうという試みで、ミスマッチがあり、うまく行かなかったという自論を挟ませてもらいました。実際に資本主義はますます捉えどころのないものに進化していっているようです。
　渡邊さんの分析は、消費者であることへの違和感が嵩じて、若者たちがDIY文化を作り出しているというもので、これはNPOで働くこととも関連しているというのです。しかしこのような新しい動きは、まだ確たる経済的基盤がないので、貧しい生活を余儀なくされます。生活費が余りかからない生活様式の開発が急務だと話されました．
　つぎに築港ARCチーフディレクターで、ご自身もミュージシャンとして活躍しておられる朝田　亘さんから報告がありました。芸術関係のNPOを育てていくといういわゆる中間支援組織で行政からの補助金で運営されています。NPOの活動ははじめはボランティアとして参加することからはじめ、いろいろな団体の活動の経験を経て、職員の立場になりましたが、今の仕事は補助金事業ですので、身分保障は1年ごとの更新のようで不安定なものです。あと長時間の労働の割にはペイは低額で、働いている内容に疑問を感じてはいないという意味では自己実現できているのですが、しかし今の労働条件では長続きしないと話してくれました。
　最後に堺市から委託を受けて市民活動コーナーを運営しているNPO法人SEINの湯川まゆみさんから同じく中間支援組織の活動についての報告がありました。学生時代からNGOの活動に参加していたので普通に就職する道にはなじめず、いろいろな試行錯誤の後にNPO設立に踏み切り、そして堺市のコンペで市民活動センターの運営受託をゲットし、3年間活動してきましたが、しかしそれだけでは物足りず、若者たちと出会える場所を作り出そうと、カフェ「パンゲア」の立ち上げに踏み切り、新しい仲間を得て、実行体制ができたということでした。中間支援組織としての悩みはやはり、補助金が得られなくなったときに、NPOの活動自体が休止に追い込まれてしまうことで、これを防ぐためにも、独自の経済基盤を確立しようと考えたそうです。
　カフェは4月には開店にこぎつけており、このような新しい状況で、補助金のほうもあと3年継続となりました。今の考えでは、SEINは横のネットワークを作り出して、委託事業の受け皿になれるNPOを作り出し、委託事業から卒業するのもいいのではないか、そのためにもカフェを軌道に載せたいとのことでした。
　全体の感想としては、中間支援組織というNPO法人としては比較的経営的に安定していると思われる団体においても、不安定さと労働環境の悪さはやはりあるようです。私自身、フェスティバルゲートの利用計画についてremoの人たちと一緒にIT博物館の企画を作りましたが、あんな広い空間を、NPOの4団体に任せて何かできると考えるほうが間違っていると思います。NPOに期待した役割を果たさせようとするなら、私的セクターと公的セクターにおける労働環境の改善とセットでなければならないと思います。

２）公開講座から発生社会学会へ（試論）
　この新しい企画はしばらくは続けますが、いずれ新しい方での展開を構想しています。せっかく社会学専攻の方々がおられるので、「発生社会学会」でも立ち上げると面白いのではないかと考えています。大学の若手の講師の待遇が、派遣社員並みになってきているので、彼らは大学で腰を落ち着けて研究できる環境にはありません。それなら外に出て、大学という枠を外れた学会を構想するのも面白いでしょう。
　ワーカーズ・コレクティブや、NPOでの働きは、広い意味で「もう一つの働き方」につながっています。このもう一つの働き方は、そうと意図せずに、新しい社会を形成していく文化的力を発揮しています。これまでの社会学では、社会がいかにして発生したか、またいかにして毎日作りなおされているかについては研究対象ではありませんでした。これはある意味で無意識の働きですから、論理には痕跡としてしか現れませんし学知の対象とはされなかったのです。しかし今日ではあらゆるところで、新しい社会の生成に向けた動きがあります。これと連動して発生社会学という分野を開き学会を構想してみたいのです。
　共生型経済推進フォーラムに若者たちを引き寄せようとすれば、魅力のあるイメージを作りださなければなりませんし、外国の経験から学びつつも、日本独自の新しい動きを作っていく必要があるでしょう。あらゆる面で立ち遅れている日本でこそできる試みとして、発生社会学の試みは時宜を得ているのではないでしょうか。

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2007/03/12

第二回文化知講座の報告

Author: ebara (9:59 pm)

3月11日の第二回文化知講座の報告です。
この日は単行本の第一章前半のレヴィナスの全体像の原稿を報告しました。引用が多いのでドンドン長くなり、全部で原稿用紙160枚くらいになったものを読みました。しかしこれでは長すぎるので、40枚くらいに縮めることになりました。
先に報告した『全体性と無限』の特有の言語論が解明できたので、続く『存在の彼方へ』の概要も把握できたような気がしています。
今後の予定としては、後半部の『外の主体』を中心とした「レヴィナスの文化知への接近」について次回に文章化し、その次に、前半を縮めるということで、あと二回レヴィナスに当てることになりました。そのあとはソシュールを取り上げます。ソシュールについては第二回と第三回講義のノートが訳されています。
相原奈津江・秋原怜訳『一般言語学第二回講義』・『一般言語学第三回講義』（エディット・パルク刊）がそれで、これでソシュールその人の思想に接近しやすくなっています。

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2007/03/01

レヴィナスの言語論

Author: ebara (12:41 pm)

文化知講座でレヴィナスの全体像ということでレヴィナス論を書いていますが、『全体性と無限』では一切が特有の言語論から組み立てられていることがわかってきました。これについては第二回文化知講座で文章提起しますが、ここからレヴィナスの全体像が透けて見えるような気持ちです。
ところで論文の構想を、初期レヴィナスの現象学受容というところから始めてレヴィナスの全体像という風にすすめていますが、まったく同じ構想の本が出ているのを見てびっくりして買い求めてしまいました。
関根小織著『レヴィナスと現れないものの現象学』（晃洋書房、2007年）です。この本の後半にはデリダの言語論もあり、面白く読ませていただきました。ただ私の構想とは少し違っていて、ホッとしています。

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2007/02/13

第一回文化知講座の報告

Author: ebara (10:04 pm)

2月11日の文化知講座の報告です。
政治・文化講座「文化知の探求」という長い講座名でしたが、今後は「文化知講座」と呼ぶことにします。
第一回目はレヴィナスでしたが、今回はASSB14－6に掲載した「レヴィナスとデリダ」に時間を取られ、文章提起はできませんでした。しかし、単行本の構想と、それに基づくレヴィナスの全体像について、初期から後期に到るレヴィナスからの引用を読み合わせました。
結論的にレヴィナスの業績を哲学批判と捉えることにしました。これはマルクスの経済学批判と同じレヴェルでのものと考えています。木田元の主張する反哲学とはまた違います。ニーチェやハイデガーについて木田は反哲学と特徴付けていますが、それは従来の西欧形而上学では捉えきれないものとしての「生」を考察するもので、これは外在的な批判となります。これに対してレヴィナスの哲学批判は内在的批判です。
マルクスは経済学批判を成し遂げて形而上学の復権をしました（存在の形而上学的構成を発見）、これに対してレヴィナスは哲学批判を成し遂げることで経済批判の復権にいたるのではないかということが私の読みです。レヴィナス自身は倫理の復権ですが、実は経済批判の復権として考えるとレヴィナスの提起は生きてくるのです。次回の講座までには文章化します。

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2007/01/31

第12回公開講座の報告

Author: ebara (9:54 pm)

第12回公開講座の報告

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2007年1月31日　
１）はじめに
　1月28日に行われたネットワーク情況関西の公開講座の報告をします。公開講座はこの回からリニューアルされ、「若者の労働環境」というメインテーマで関西のNPOをはじめとするいろいろな運動団体や諸個人たちと共催する形で運営することになり、その第一回目でした。今回は高槻市にカフェコモンズを開いているNPO法人日本スローワーク協会の支援を得て、講師の紹介などをしていただき、また当日の内容についても会報『スローワーク』に掲載してくれることになっています。さらに関西で新しく立ち上がっている「共生型経済推進フォーラム」の運営委員会にも協力を得て、案内をMLに流していただきました。参加者は講師も含め15名。すこし少なかったという印象ですが、会場が小さかったのでいい雰囲気で進行することが出来ました。結論として非常に有意義な集まりが持て、今後の展開に希望が持てるものでした。
　なお今後も隔月で開催する予定で、少なくとも1年間ぐらいは同じテーマで続けようと考えています。皆様方のご協力ご支援をお願いするしだいです。3月についてはすでに企画が決まりつつあり、（3月25日、ひとまち交流館）社会学カフェを開いている渡邊太さんを中心に「NPOで働くこと」というテーマで、スローワーク協会の協力を得て具体化していきます。これは、というテーマをお持ちの方は企画を提案してください。会場取りからチラシ作りなどはこちらのスタッフで引き受けます。いろいろな団体や諸個人に企画や運営が開かれた講座にして行こうと考えています。

２）第12回公開講座の企画
　公開講座の案内から企画の内容について紹介しておきます。
日時　　07年1月28日（日）午後1時から5時　終了後交流会
場所　　ひとまち交流館京都（バス停：河原町正面、東側）
テーマ　若者の労働環境
講師　　遠藤礼子さん（立命館大学非常勤講師・ゼネラルユニオン副委員長）
　　　　　大学での労働争議実践篇…争議の実践的経験についてお話をしていただきます。
　　　　内海博文さん（大阪大学人間科学研究科特任助手・NPO法人recip）
　　　　　グローバル化のなかで「社会」を想像し直す…大きい変化が起きている現在「社会」とは一体なんだろうか、ということについて話題提供していただきます。
　　　　櫻田和也さん（大阪市立大学院生・NPO法人remo）
　　　　　プリカリティ：労働の不安定・生活の不安…さまざまなフェスティバルを中止に追い込んだ芸術家たちのストライキを失業の社会学から考察していただきます。
司会　　境　毅さん（共生型経済推進フォーラム運営委員）
進行　　講師一人30分の報告をお願いし、質疑応答して休憩。再開後はパネルディスカッション。

３）講座の内容

　＊遠藤礼子さんの報告要旨
立命館大学の争議についての概略を話した後、「職場の改善のために、私たちが、今ここで、ひとりでも出来ること」というテーマで本題のお話しに入っていかれました。
　まずは不当なことが職場であれば、ひとりでも労働組合を結成して、団体交渉を要求できます。団体交渉は拒否できないもので、立命館のように慣れた経営陣だと、話を聞いてみんな拒否するという腹立たしい対応をするそうですが、しかし団交をやっているということを職場のみんなに伝えられるし、要求も周知できます。ですからビラまきは不可欠の手段で、これに対する妨害もありましたが、今では自由に撒けるようになっています。あと団交で埒があかなければ、争議の戦術としてはストライキがありますが、それと平行して労働委員会に斡旋や不当労働行為の申し立てなどが出来ます。
　組合を結成しなくとも、法違反に対しては行政的な措置を取れます。労働基準監督署には労働基準法違反で（就業規則の有無、違法残業、未払い賃金など）申し立てできますし、労働局には、派遣法違反で告発でき、また職業安定所には、求人票への虚偽の記載で、さらに社会保険事務所には、健康保険・厚生年金非保険者資格確認請求ができます。

＊内海博文さんの報告要旨
　「グローバル化のなかで『社会』を想像し直す」という論文を持参して、報告してくれました。これは2時間くらいの講義でちょうど良いものを30分にはしょってでしたので申し訳なかったです。
　社会について内海さんはまず近代市民社会から論を説き起こし市場経済の発達によるその変容を跡付けたあと、国民国家の成立について論じ、さらには70年代以降の経済のグローバル化のもとでの国家の変容を考察したあと、グローバリゼーション時代の＜社会＞という本来のテーマに入っていきます。
　本来のテーマでの問題解明のためには、社会概念に三つの用法があることの整理が必要です。
①個々人を超えた現象を指す表現としての「社会」あるいは「社会的」。言語の「社会性」
②政治や経済とは異なる原理を持った人間の関係性や領域としての「社会」。「社会階層」
③全体社会としての＜社会＞。全体社会とは、人間が最大の閉鎖システムと見なす活動領域。本稿の観点に則していえば、政治、経済、社会といった人間活動の諸領域における一定の閉鎖性（自己充足性・自給自足性）を備えた単位が、全体社会。
　このように整理すると従来の社会学では、全体社会を国民国家と見ていたが、これは今では妥当しないのではないか。というのもグローバル化の元では国民国家は閉鎖領域ではないからだ。こうして全体社会とは何かについて再想像することが問われてきている。
　では全体社会をどのように想像するのか。そのためには「狭義の社会と政治・経済との区分」「グローバル経済と狭義の『社会』との関係」「政治と狭義の社会との関係」「全体社会のグローバル化」といったことを踏まえて、「プラットホームとしての全体社会」という提起をしています。その内容は「全体社会は、一枚岩的、規範的、過度に実体的なものとして想像されるべきではない。・・・・見かけ上の相違や既存の分類枠組みに妨げられることなく、連動したものとして同じ関連のなかに組み入れつつ分析するための文脈あるいはプラットホームとして想像されるべきである。」
　論文のごく一部分の紹介ですがイメージは伝わったでしょうか。

＊櫻田和也さんの報告要旨
　最初は「プリカリティ」を紹介するビデオから始める予定でしたが、それはあとまわしになりました。しかし紹介する際にはレジュメに沿ったほうがわかりやすいでしょう。
　まず「プリカリティ」について。この言葉の辞書的意味は「①他人の意志や喜びに依存している状態、②不確かな前提に依存していること、③a偶然の境遇・未知の条件・不確かな発展などに依存していること、③b安全や安定が欠如して危険な脅威に曝されている状態」というものですが、今日のヨーロッパの失業者運動から始まったこの言葉は「仕事を維持するために跪き祈ることを強いられている状態」を指しています。この今日の不安定就業層には、チェーンワーカーとブレインワーカーという二類型があり、前者はコンビニなどのチェーン化された業態で働く差し替えの利く低賃金労働者であり、後者は生産のすべてを譲渡することを迫られる出来高払い制の精神労働従事者のことです。
　この人たちが登場するのは97年のアムステルダムでの「失業と不安定労働と排除に抗議する大行進（ユーロマーチ）」に始まり、2001年ミラノでの5千人のメーデー行進に引き継がれ、このメーデーは毎年繰り返されて04年には10万人の規模に膨れ上がっています。
このユーロメーデーのビデオを少し見ましたが、「この運動の過程において、自らを正規雇用よりも失業者に近いことを認識した多種多様な不安定生活者が、各々の体験を共有することで、かられのおかれた不安定かつ不条理な条件が偶然の産物でも一時的なものでもないことに気付き、はばひろい連帯を実現したのだ。」
あと櫻田さんは日本のNPOで芸術系が増えていること、そしてそこでの労働条件が「プリカリティ」的であることを調査の資料に基づいてあと付けています。

　以上三人の講師の方の報告のさわりを紹介しました。なんかぜんぜん違う報告のように見えたのですが、これが皆つながっていて面白い議論が起こりました。詳細についてはスローワーク協会会報『スローワーク』の3月号をご覧ください。

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2007/01/17

政治文化講座の再開

Author: ebara (5:17 pm)

政治文化講座は1997年に始めて、第五次まで終えています。2004年のことです。しばらく間が空きましたが、今年から第六次の講座を開講しようと考えています。もともと政治文化講座は「文化知」の解明を課題としていました。このHPにUPしてある「哲学の旅」は、この解明にずいぶん手間取っている様子が伝わってくると思います。
今回の講座は、「文化知」についての単行本の出版を目標としたいと考えています。最初の構想は関係を解明する一般論としてでしたが、これは結局無理ではないかと思い、文化知に接近している個々の哲学者の説を取り上げるところから入っていこうと思っています。講座の企画を今煮詰めているところです。2月からの再開を考えています。

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2007/01/06

二つの論文のUPについて

Author: ebara (9:58 pm)

「社会的排除に抗する社会的包摂の闘い」と「信用資本主義論序説」がUPされています。前者についてはぜひ一読してください。後者は『情況』誌に最初に寄稿したもので、これを変更したものがいま11・12号から掲載され始めています。この異文を掲載したのは、宇野経済学のとりわけ利子論批判について、皆さんに検討していただきたいためです。最後の補章がそれです。またネットワーク情況・関西の公開講座も今年はリニューアルします。お知らせのところを見てください。

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2007/01/01

年頭に当たって

Author: ebara (9:49 pm)

07年を迎えましたが、まずは失敗談から。
大晦日に不手際でプリンターを故障させ、それがパソコンにまで影響して、日本語入力が出来なくなってしまい、困りました。しかし中古で買ったパソコンがウィンドウズMEで、しょっちゅう固まるので、XPにグレードアップすることにし、その用意をしていました。それで１日に、半日かけてグレードアップしうまくいきました。相談窓口では動きが遅くなる、といわれていましたが、かえって早くなりました。
１日の朝日の１面には驚きました。安く暮らすというコンセプトですでに実行している人のことが出ていたからです。今年あたりから追い風が吹くかもしれません。
ASSB12月号に社会的排除について少し書きました。早めにUPすることにします。

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2006/12/27

古いHPの閉鎖

Author: ebara (3:24 pm)

今古いHPに残っていた更新履歴を移して貰っています。移動が完了すれば、古いHPは閉鎖します。古いHPは大原佳子さんに作成及び管理をお願いしていました。この場をお借りして感謝の気持ちをお伝えしたいです。長い間ありがとうございました。

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2006/12/15

社会的排除と包摂

Author: ebara (9:16 pm)

昨年ジャンテ氏招請フォーラムを開いたときから、社会的排除と包摂については気になっていました。今年はイタリアのボルザガ氏の講演とシンポを企画し、これは大成功でしたが、その準備中に社会的排除と包摂についての論文を読んでみました。
要するに２０世紀の貧困は、プロレタリアになり損ねた農民の問題でしたが、いま問題になっている社会的排除とは、プロレタリアとしてきちんとした地位を持っていた人たちの没落の問題なのです。プロレアリアになり損ねた農民は「くに」に帰れば食べることだけは可能でした（出稼ぎ型）。しかしいったんプロレタリアになった人たちが、農村と切り離された中で没落したらどうなるのでしょうか。これは大変なことです。『グローバル化と社会的排除』（昭和堂、2005年）は参考になります。

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