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講座「文化知の探求」開講のお知らせ

Date 2007-1-31 22:00:23 | Topic: お知らせ

講座「文化知の探求」（第６次政治・文化講座）開講のお知らせ

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2007年1月　境　毅

?　実施要綱

１）　期間は、２年間とし、２０回の講座をもちます。
２）　期日は、２００７年２月より、原則毎月第二日曜日、午後２時〜６時
３）　場所は、Ｗ.Ｃｏサポートセンター共同事務所（高槻市富田町プラザ富田２０５）
４）　参加費は、稼ぎの有るメンバー　　　年間　３０，０００円以上
　　　　　　　　　　　　　　　　　　１回　　　３，０００円
　　　　　　　　学生、フリーター　　　　　　　　　　　　1回　　　１，０００円
（地域通貨での支払いも可）
　　　　　　　　希望により参加費無料も可
　　５）　カリキュラム、２月３月はレヴィナスを取り上げます。以降は未定。
６）　連絡先　メール：sakatake2000@yahoo.co.jp　携帯：080-3139−7820（境）

?　講座の趣旨

今年から2年間の予定で講座「文化知の探求」を持ちます。文化知に付いての単行本の構想を煮詰めていくための講座として計画します。単行本の構想としては、まず、文化知形成の歴史的過程を跡付けることから始めます。次にあげてある構想で、一人の哲学者につき２回の講座を持ちます。取り上げる順序は未定ですが、まずレヴィナスから始めます。

?　単行本の構想

前史
?）プラトンのイデア論
２）アリストテレスの実体論
３）ライプニッツのモナド論
４）カントのコペルニクス的転回
５）ヘーゲルの外の主体の弁証法
文化知の提起
６）マルクスの価値形態論
関係知への接近
７）レヴィナスの対面論
８）ソシュールの言語論
９）ワロンの情動論
10）ギブソンのアフオーダンス論

?　当面の日程

＊２月１１日（日）午前１１時から１３時まで、資本論カフェ（資本論の読み合わせ）
　　　　　　　　　　　１４時から１８時まで、講座「文化知の探求」
第一回、テーマ　レヴィナスの関係論（その一）
＊　３月１１日（日）午前１１時から１３時まで、資本論カフェ（資本論の読み合わせ）
　１４時から１８時まで、講座「文化知の探求」
　第二回、テーマ　レヴィナスの関係論（その二）

?　政治・文化講座の歴史
第1次PC講座は1997年11月に開講しました。趣意書（この後につけています）にあるように、「近代の社会的意識形態への根底的な批判」を試み、1年間にわたり、月2回のハードな研究会を持ちました。この時出てきた結論は、科学知を超える文化知の提案でした。第2次PC講座は、2000年3月に始まりますが、これは1999年に設立されたアソシエ21関西に集まった人たちを対象に、表三郎さんと一緒に企画し、私の方は「協同主体とは何か」というテーマで、種々の理論を取り上げました。
　第2次PC講座の進行中に、地域通貨の立ち上げや、NPO法人ニュースタートへの関わりがあり、新しい世代が運動にどんどん登場してきていることを目の当たりにすることができました。そこで、2001年3月より始めた第3次PC講座では、「新しい思考（文化知）」を普及することを目指した論文を作成するための協働作業の場として2年計画で進めました。ところが、この講座では、「ヘーゲル弁証法の転倒」に時間を取られ、その上心理学にも取り組んだので、「新しい思考」についてまとめる作業は進みませんでした。
　この時期に、実践の分野では大きな進展があり、W.Coサポートセンターの設立準備が始まり、サポートセンターでの研修会が行われるようになり、「新しい思考」の普及はそちらの方に委ねることにしました。第4次PC講座は、2003年3月から「時代の変化を知る６講」として現状分析に取り組みました。いざ手がけてみると、この間の社会の変化は私の予想を超えており、各講義は当初の設定からずれてしまうことになりました。でも振り返ってみれば、結構有意義な研究会がもてたのではないかと思っています。2004年度の第5次PC講座はテーマを「住民主体の地域自治」とし、地域自治の方向性を明らかにしていくべき理論的課題と、先進的な自治体やNPO法人のこのテーマについての取り組みの事例研究を行いました。（詳細はhttp://www.office-ebara.org/参照）
　
?　政治文化講座趣意書　１９９７年１０月
20世紀も後わずかになりました。自然史的過程においては、人為的な100年の区切りは何の意味もありませんが、人間社会にあっては、観念の果たす役割は大きく、人々はこの100年間の総括を求め、それが社会の自然史的過程に大きな影響を与えています。
　ソ連の崩壊により、戦後の「冷戦構造」は解消され、知識人たちの問題意識はおしなべて、｢近代」の総括へとむかっています。そこには、マルクス主義も含め、この300年間の出来事を全て｢近代｣に包括しそれを総括することで来るべき21世紀の見通しを立てようとする意図がみられます。
　しかしながら、そこに決定的に不足しているものは、近代に特有な社会的意識諸形態への根底的な批判です。近代特有の政治や文化、つまりは社会的意識諸形態を規定してきたものは何かと言えば、それは、商品、貨幣、資本に他なりません。これらと社会的意識諸形態との連関を解き明かすことに基づいて初めて近代を総括し、21世紀に持続する人間社会を展望することが可能となります。
　幸いにも、近代に特有な社会的意識諸形態に対抗する運動が形成されてきました。その運動の現状を明らかにした上で、その運動が表現している思想的内実をまとめていきます。そして、それを手がかりに、商品、貨幣、資本の概念的構造を解明し、物象による人格への意志支配を明らかにすることで近代の社会的意識諸形態への根底的な批判を試みます。この作業の上に立って、現代の政治、文化に対する批判を明らかにし、それを踏まえて新しい政治・文化の創造についての提案を行います。

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