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田中氏のシュタイナー批判1に対する個人的感想

6:Re: Re田中さんの森さんへの意見を読んでの少しばかりの感想
田中 01/23 08:51
「資本制的取得法則の転変」に関しては『資本論の復権』の重要テーマとしてこれまで理解していましたので、megumiさんの感想は意外です。megumiさんの労働過程と価値増殖過程に関する議論を完全に理解しきれていないのですが、この「転変」の抽象性を具体的に論じてもらえるとありがたいのですが。
転倒批判でいわれる資本の人格化としての資本家というのは解るのですが、労働者は労働力の人格化なのでしょうか。それとも労働力商品の人格化なのでしょうか。前者は労働力自体が労働者の人格的力量であることを考えると、特殊歴史的な経済的形態規定とは少し異なるような気がします。また労働力商品の人格化であるとすれば、他の商品における人格化と同一視できるものか、私は悩むところです。労働力という商品が労働の対象化として存在しているのではないからです。
私は浅田彰が騒がれていたころに大学入学ですので、新左翼の実践についての経験はありません。したがって連赤事件の総括という重い体験をしていません。もちろんマルクス主義者を名乗る以上、自分なりに総括というか批判的検討をしなければならないかもしれません。ただ実際に活動していない人間が評論家的に言うべきではないだろうし、榎原さんの政治革命先行説批判で理論的な総括は終わっているような気がしています。
実践の同時代的経験が理論に与える影響は、その理論が実践を志向すればするほど大きいのかもしれません。このような点を留意しながら第5章を検討しなければと思いました。


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