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「価値姿態」に関する解釈(2)

1:「価値姿態」に関する解釈(2)
田中 10/25 11:29
第一形態から第二形態への移行を論ずる際に、マルクスは次のように述べています。
第二形態、すなわち「20エレのリンネル=u量のコーヒー等々においては、コーヒー等々は、上着がそうだったのとまったく同じように、ただ個別的な等価物であるにすぎないからである。」
 さらに第三形態の導入部では次のように述べています。ここでは等式が倒置されているので、上着は相対的価値形態におかれています。
「この簡単な等式は、いまではさらに展開されている。元来はこの等式はただ次のことを含んでいただけである。すなわち、上着価値が、ある他の商品において表現されることによって、使用価値上着または上着体そのものからは区別された独立な形態を得る、ということがそれである。いまではこの同じ形態は、上着をすべての他の商品にたいしても価値として示しており、したがってまた、それは上着の普遍妥当的な価値形態なのである。」(S.26)
 ここではじめて等価形態=相対的価値形態の商品の、それ自身の使用価値から区別された価値存在としての形態は、普遍的=一般的な性格を獲得するのです。

 この論争によって、はじめて理解できたことがあります。文化知を構想するさいに決定的に重要なことは、関係の両極における役割の違いということではないか。すなわちどちらが関係における主体であり、反省規定される項なのか、ということです。第二に、なぜそのような関係が成立するのかを確定しなければならない、という点です。生産過程そのものが私的なものであるにもかかわらず、その生産物は社会的な存在である、という矛盾の展開が、価値形態の展開の必然性=根拠でした。他の社会的関係におけるそのような根拠をどのようにとらえるのかを、今後の私の課題としたいと思います。



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